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2011年08月26日

自閉症に対する新しい知見 (USA)

先週ロサンゼルスでの『合衆国自閉症・アスペルガー協会主催の学会』から帰国し、早速米国で発表されている 自閉症、アスペルガー、多動性行動障害などの文献を整理しております。
現在まで数多く 自閉症、アスペルガーなどに対する 高気圧酸素療法 (Hyperbaric Oxygen Therapy)で、自閉症が改善した報告が発表されております。

【*米国においては、HBO HBA m-HBOなど明確に分類されておらず、殆どがHBOと発表されておりますが、その中にはm-HBOやHBAが多く含まれております】

今回は長文になるので、文献から一部を抜粋しご紹介します。
【全文お読みになりたい方は、HPお問い合わせからご連絡下さい。】


発表者はDaniel A . Rossignol 先生


現在 Physician , International Child Development Resource Center

1993 年University of Virginia , Blochemistry卒業

1997 Medical College of VirginiaでMD を取得

2005 Cllnical Assjstant Professor. Familv Medicine University of Virginia

2006   Physician , Wisconsin Integrative Hyperbaric Center

 

 

発表内容は

 

自閉症の病態生理学ならびに自閉症に対する高圧酸素療法( HBOT ) による効果の可能性に関する検証

HBOT と自閉症に関する概説

自閉症に対する高圧酸素療法( HBOT = Hyperbaric Oxygen Therapy )の適用は、一見常軌を逸しているように思われる。他ならぬ私自身も、 HBOT を自閉症に対して用いることをはじめて耳にした 2 年前には、同様に感じたものである。当時自閉症児に対する HBOT の利用に関する研究はまだ実施されていなかった。事実同療法を提唱する多くの研究者でさえその作用機序に対する理論的な根拠を提示できないでいた。そのためわれわれは大いに疑念を抱きながらも、自閉症への HBOT を開始したのであった。その後何名かの自閉症児(当施設での被験者を含む)における改善を確認したのち、さらなる研究の実施が必要であると判断した。その結果この2年間で自閉症に対するHBOT適用についての第三の研究が完了した。これらの研究において、自閉症に内在する病理生理学的知見の多くが、 HBOT によって改善される可能性が示唆されているが、これらに関する検証については、別の論文にまとめた。小児におけるHBOTの利用は、一般的に安全であると見なされている。

自閉症における脳低潅流と低酸素症

HBOT が自閉症児に対してどのように、あるいはなぜ作用するのかを理解するためには、多くの自閉症患者に見られる基本的な、けれども新たに見出された根本的な問題点を見直す必要がある。現在では多数の研究が医学文献として発表されているが、それらにもとづけば、自閉症患者の 86 %において脳低潅流(脳内への血流量の減少)が認められている。ある研究では、この脳低潅流は概して自閉症児の年齢が高くなるにつれて悪化し、高年齢児は低年齢児よりも「極めて深刻な状態」にあることが明らかにされている。

さらにこの血流減少は、一般的に多くの主要な自閉的症状と相関している。

 

神経学的機能が正常である人が 1つの課題に集中しなければならない、あるいは発話しなければならない場合(言い換えれば脳がより多く働かなければならない場合)、脳への血流量は増加し、より多くの血液、酸素およびブドウ糖(燃料)が脳に供給される。しかしながら今日では、複数の研究において、自閉症児はベースラインにおける血流量が低下しているばかりでなく、1つの課題に注意を払わなければならない、あるいは文章を組み立てなければならないなど、脳細胞をより多く働かせなければならない場合でさえ、血流量に増加の見られないことが実証されている。事実、脳内血流量は実際にしばしば低下しており、これが一部には血管拡張ではなく不適切な血管収縮によってもたらされると考えられている。興味深いのは、自閉症における脳低潅流を立証した上記の研究のうち、そもそもなぜ血流の減少が生じるかについて論じているものは 1つもないという点である。自閉症患者においては、この脳低潅流が脳虚血(脳への酸素供給不足)を引き起こしていると考えられる。事実いくつかの研究において、自閉症患者の脳では、Bel-2の減少および p53の増加が認められているp53 の増加は虚血によるもので、正常な場合には Bel-2の増加が虚血によって誘発される細胞死を予防するが、そのBel-2の減少は虚血.による損傷の増大と相関している。

自閉症における脳低潅流と神経炎症

自閉症患者における脳低潅流の原因は知られていないが、炎症によるものであると考えられる。

2005 年におけるジョンズホプキンス大学からの報告では、検死解剖の際、複数の自閉症児の脳に炎症(神経炎症)が認められたことが発表された。

【中略】

 

自閉症への HBOT 利用に関する臨床試験

 

ある症例研究において Heuser らは、4歳の自閉症児に1.3 気圧の加圧療法をおこない、わずか10回の治療で「記憶および認知機能を含めた行動におけるめざましい向上」が見られたと報告している。また、同小児においては、単光子放出コンピュータ断層撮影法( SPECT )を用いた加圧空気治療前後の測定により、脳低潅流の改善も認められた。自閉症治療評価チェックリスト(ATEC、小児自閉症評定尺度(CARSおよび社会感応性尺度(SRSにもとづいて測定されたとおり、われわれのこれまでの一連の症例においては、1.3気圧の加圧療法が自閉症児における臨床上の改善をもたらすことが示唆されている。このような低圧での HBOTは、6 名の小児すべてにおいて耐容性が良好であり、副作用はまったく報告されなかった。

 

さきごろ 18 名の自閉症児に関する前向き非盲検試験の結果が報告された。同試験では、1.5気圧および 100 % 酸素(被験者 6 )または1.3気圧( 12 )の加圧療法を各回 45 分間にわたって合計 40 回実施した。結果は異常行動チェックリスト(ABC - C. SRS , CARS , ATEC および胃腸症状評価尺度にもとづいて親が算定をおニなった。また、 40 回の治療前後の空腹時に採血し、C反応性蛋白( CRP ) および酸化ストレスマーカーを測定した。

 

その結果1.5気圧群では、神経過敏、無気力、多動性、意欲、感覚的認識力および認知能力における有意な向上が保護者から報告された。一方1.3気圧群では、意欲、常同行動、身体的健康、感覚的認識力・認知能力、発話および意思疎通における有意な改善が保護者から報告された。 CRP 平均値は両群において改善したが、とくに試験開始前のCRP値が非常に高かった被験者サブグループにおいて有意な改善が見られた。また、40回の治療前後における酸化グルタチオン濃度については、いずれのグループにおいても統計的に有意な変化は認められなかった。健常者では細胞内の酸化ストレスが大きい場合に酸化型グルタチオンが細胞から放出される。したがって血漿中の酸化グルタチオンに明らかな増加が見られなかったということは、本試験で用いたいずれの加圧レべルにおいても酸化ストレスが有意に悪化しなかったといえる。ただし本試験は被験者数が少ないため、その臨床結果における両群の比較は慎重におこなわなければならない。結果的には 1.5気圧・100 %酸素および 1.3気圧のいずれの条件下であっても、 HBOT は自閉症児に対して安全に使用することができた。

ごく最近55名の自閉症児を被験者とした1 . 3 気圧のHBOTに関する前向き二重盲検対照試験が完了した。

対照群には約 1.03気圧(0.5 psi)、あるいは治療群の 1 / 10 の圧力を加えた。小児の親、心理学者および内科医が小児の評価をおこない、それぞれの小児に対する治療の状況は明らかにしなかった。

の結果、臨床全般印象尺度(CGI,ATECおよびABC-Cにおいて統計的に有意な改善が見られ,具体的には神経過敏性、社会的相互作用、ならびに感覚的認識力および認知能力に改善が認められた(全項目p <005 ) 現在本試験結果を発表するための準備を進めているところである。

 

 

 

このようなHBOT(高気圧カプセル治療)が、自閉症治療に功を奏しているエビデンス が手元に多数集まりました。

 

自閉症患者数は、十数年前まで1000人に1人とされていましたが、現在米国では160人に1人とされています。

日本ではそれ以上と言われています。

米国ではこのことに関して、社会、地域が一丸となって取り組んでおり、日本でも今後の取り組みが期待されております。

 

我々オキシーヘルス社も、社会貢献の一環として 自閉症患者の親子に無料で高気圧カプセルの解放をしております。

 

今後も新しい文献や知見を掲載していきたいと考えております。

今回の文献の全文に対するお問い合わせは、HP上の『お問い合わせ』より賜っておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

2011年08月26日