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2010年1月28日

自閉症の病態生理学、ならびに自閉症に対する高圧酸素療法(HBOT)による効果の可能性に関する検証

Dan RossignoI MD, FAAFP

米国フロリダ州メルボルン 国際小児発育リソースセンター

(lnternational Child Development ResourceCenter)

 

HBOTと自閉症に関する概説

 自閉症に対する高圧酸素療法(HBOTHyperbaric Oxygen Therapy)の適用は、一見常軌を逸しているように思われる。他ならぬ私白身も、HBOTを自閉症に対して用いることをはじめて耳にした2年前には、同様に感じたものである。当時自閉症児に対するHBOTの利用に関する研究はまだ実施されていなかった(1件の症例報告のみが発表されていたにすぎない)。事実同療法を提唱する多くの研究者でさえ、その作用機序に対する理論的な根拠を提示できないでいた、そのためわれわれは大いに疑念を抱きながらも、自閉症への

HBOTを開始したのであった。その後何名かの自閉症児(当施設での被験者を含む)における改善を確認したのち、さらなる研究の実施が必要であると判断した。その結果この2年間で自閉症に対するHBOT適用についての第三の研究が完了した。これらの研究において、自閉症に内在する病理生理学的知見の多くが、HBOTによって改善される可能性が示唆されているが、これらに関する検証については、別の論文にまとめた.小児におけるHBOTの利用は、一般的に安全であると見なされている

 

自閉症における脳低潅流と低酸素症

 HBOTが自閉症児に対してどのように、あるいはなぜ作用するのかを理解するためには、多くの自閉症患者に見られる基本的な、けれども新たに見出された根本的な問題点を見直す必要がある。現在では多数の研究が医学文献として発表されているが、それらに基づけば、自閉症患者の86%において脳低潅流(脳内への血流量の減少)が認められている。ある研究では、この脳低潅流は概して自閉症児の年齢が高くなるにつれて悪化し、高年齢児は低年齢児よりも「きわめて深刻な状態」にあることが明らかにされている。

さらにこの血流減少は、一般的に多くの主要な自閉的症状と相関している。

 

神経学的機能が正常である人が1つの課題に集中しなければならない、あるいは発話しなければならない場合(言い換えれば脳がより多く働かなければならない場合)、脳への血流量は増加しより多くの血液、酸素およびブドウ糖(燃料)が脳に供給される。しかしながら今日では、複数の研究において、自閉症児はベースラインにおける血流量が低下しているばかりでなく、1つの課題に注意を払わなければならない、あるいは文章を祖み立てなければならないなど、脳細胞をより多く働かせなければならない場合でさえ、血流最に増加の見られないことが実証されている。事実、脳内血流量は実際にしばしば低下しており、これが一節には血管拡張ではなく不適切な血管収縮によってもたらされると考えられている。興味深いのは、自閉症における脳低潅流を証明した上記の研究のうち、そもそもなぜ血流の減少が生じるかについて論じているものは一つもないという点である。自閉症患者においては、この脳低潅流が脳虚血(脳への酸素洪給不足)を引き起こしていると考えられる。事実いくつかの研究において、自閉症患者の脳では、Bcl2の減少およびp53の噌加が認められている16171.p53の増加は虚血によるもので、正常な場合にはBc-2の増加が虚血によって誘発される細胞死を予防するが、そのBc2の減少は虚血による損傷の増大と相関している。

 

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2010年1月28日 カテゴリー:自閉症 アスペルガー 鬱